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不動産コンサル  代表ブログ 

07 24

2024

住宅ローン金利、引き上げ。不動産価格は?

政策金利がどうなるか?
世界中の中央銀行で日々議論されていることですね。

先日、夜のテレビ番組で変動型の住宅ローン金利が引き上げられるというニュースがありました。
いよいよか?と思いきや、そもそも変更前の金利が0.297%。
引き上げ後が0.497%ですからまだまだ恐ろしい低金利です。

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昨年10月にシアトルのCCIMグローバルカンファレンスに行った際のパネルディスカッションで日本の1%台の低金利が話題になりました。アメリカでは事業用不動産の金利がこの4年くらいでほぼ倍になり7%程度だそうですから、不動産の利回りよりも高いわけですから逆レバとなり、ブローカーの方たちは今はそれほど忙しくないというような話もしていました。CCIM(米国不動産投資顧問資格)の受講をした際に、金利と内部収益率の比較をして、レバレッジ効果が税引前後でどうなるのか?散々比較をした記憶がありますが、このような金融環境であれば理解もできます。また、私が最も驚いたというか、再確認できたのは、そもそも日本がこれほど低金利だということをほとんどのアメリカのブローカーの方たちが知らなかったということです。つまり人口も減少していて経済もいまいちの日本の不動産には興味がないということでしょう。もちろんグローバルに展開する投資ファンドは別ですが。

ところで日本で事業用不動産を扱っていると、今後の金利上昇で不動産価格が下がるという議論があります。これは単に借り入れをする際の金利が上がるからキャッシュフローが減り不動産価格が下落するという単純なものではありません。事業用不動産の収益価格はお決まりの以下のような式で算定するわけですが、物件価格は賃料収入を利回りで割ることで求められます。

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利上げと同時に語られるのは、2%の物価上昇目標と賃上げです。
昨晩のニュースでは春闘の賃上げが過去最高になるかもしれないと報道していましたが、賃上げとともに上がるのはやはり家賃です。すでに東京都内の家賃は上昇基調にありますが、賃料の上昇に比べれば金利の上昇はまだ相対的に小さく、結果として不動産の価格の上昇基調が続いているものと思います。ですから金利だけで不動産価格は到底想定できるものではなく、賃料や物価の上昇で増えてくる運営コスト、金利の上昇で大きくなるキャップレート(利回り)、都心部に行けばこれに為替やインバウン投資が影響してきます。あまり考えすぎると事業決断ができなくなりますが、特に住宅用の賃貸事業は生活インフラであり、コロナ禍では家賃支援金も出るなど安定感がありますので、まだまだ高い需要があるものと考えています。

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