ポイントは大きく2つのメリットでした。
①掛け金は損金計上でき、社会保険料の軽減効果がある
②掛け金の運用にも比較的魅力的な商品が出てきたこと
①は、掛け金を給与と見なさないことで社会保険料の軽減効果が見込まれるということです。社会保険料は報酬月額によって変動しますが、掛け金によって等級が変われば社会保険料が軽減されます。コロナ渦を経て雇用保険料率が改定されましたが、本人負担で約15%の社会保険料負担は大きく、手取り賃金をあげる努力は必要ですので、このメリットは大きいです。
②はとても大きいのですが、掛け金の運用商品がとても充実してきました。最近は NISAが普及してきて報酬額が1%以下の商品が増えてきました。個人的にも定期的な積立投資を行っておりますが、同じような商品を企業型 DC でもできれば理想的だと思っていたところです。社会保険料が軽減されたことですでに投資効果はありますが、長期にわたって分散投資をすることで将来にわたって退職金となる資産形成ができるということです。当社では会社負担の掛け金も設定することにしました。
昨今、国民の資産形成の促進を目的として資産所得倍増計画プランが掲げられましたが、従来型の貯蓄ではなく投資に回すことは必須ですので、このような制度を使わない手はありません。とはいえ導入でお世話になった企業の方から聞いた話では、掛け金の積極的な運用はせず預貯金の同様の元本保証型の商品割合が過半だそうです。日々、為替のニュースが報道されますが、預金は円投資であることも忘れてはなりません。